近年、補強方針として積極的な若手選手獲得の傾向が目立っているレアル・マドリード。
過去10年間の間にレアル・マドリードが獲得した21歳以下の若手選手24名をスペイン紙「マルカ」が特集しています。
過去10年間に獲得した21歳以下の選手一覧
2010年から獲得してきた21歳以下の全選手がこちらの24名。
獲得年 | 選手 | 獲得額 (万ユーロ) |
放出額 (万ユーロ) |
現在 |
2010-11 | カナレス | 500 | 750 | 放出 |
2010-11 | エジル | 1800 | 4700 | 放出 |
2011-12 | ヴァラン | 1000 | - | |
2012-13 | カゼミロ | 600 | - | |
2013-14 | カルバハル | 500 | - | |
2013-14 | イスコ | 3000 | - | |
2014-15 | L・シウバ | 1400 | 0 | 放出 |
2014-15 | ウーデゴール | 280 | - | ローン |
2014-15 | アセンシオ | 350 | - | |
2015-16 | コバチッチ | 2800 | 4500 | 放出 |
2016-17 | S・ディアス | 500 | - | ローン |
2016-17 | バルベルデ | 500 | - | |
2016-17 | バジェホ | 600 | - | ローン |
2017-18 | セバージョス | 1650 | - | ローン |
2017-18 | テオ | 2600 | 2000 | 放出 |
2018-19 | ルニン | 850 | - | ローン |
2018-19 | ヴィニシウス | 4500 | - | |
2018-19 | ブラヒム | 1500 | - | |
2019-20 | ソロ | 250 | - | ローン |
2019-20 | ミリトン | 5000 | - | |
2019-20 | ヨビッチ | 6000 | - | |
2019-20 | ロドリゴ | 4500 | - | |
2019-20 | 久保建英 | 200 | - | ローン |
2019-20 | レイニエル | 3000 | - | 下部 |
マルカが取り上げた24名の移籍。
これらの情報を元に若手補強方針がどれほど成果を上げているのか、また今後についても考察していきます。
現在の中心選手は安価で獲得した選手たち
過去10年の若手獲得選手を振り返ると、現在チームの中心となって活躍している選手が非常に安価であったことがわかります。
ヴァラン、カゼミロ、カルバハル、アセンシオ、バルベルデはいずれも350万~1000万ユーロと非常に格安。(カルバハルに関しては買い戻し。)
また280万ユーロで獲得したウーデゴールの市場価値は現在5000万ユーロ前後まで上がっています。
更に10年以上さかのぼりますが、セルヒオ・ラモスやマルセロ、ベンゼマも21歳以下の時に獲得していました。
これだけ見れば若手補強の方針はかなりの成功にも見えますが、
一方で2600万ユーロで獲得したテオ・エルナンデスは2000万ユーロで放出し、1400万ユーロだったルーカス・シウバは契約解消という結果になっています。
若手で取ってきた選手の活躍に移籍金は関係ない、むしろここ10年に限っては安価だった選手のほうが活躍できている傾向にあるかもしれません。
近年獲得の若手は移籍金高騰の傾向も
2017年に2億2000万ユーロで実現したネイマールのPSG移籍。
この移籍が象徴するように近年の移籍金高騰し、若手選手も安くは取れなくなってきています。
ここ2年くらいは傾向が顕著で、レイニエルは3000万ユーロ、ヴィニシウス、ロドリゴは4500万ユーロ、ミリトン、ヨビッチに至っては5000万ユーロ以上になっています。
安く獲得できることがメリットだった若手補強。
活躍できるか未知数であるデメリットも考えると、5000万ユーロもの投資をするのはリスクでもあります。
5000万ユーロの何人かの有望株に投資するべきか、2億ユーロでトップスター選手を1人獲得するべきか。
現在、若手の積極補強が目立つレアル・マドリードですが、今後2、3年の成果次第では補強方針に影響が出てきそうです。