コラム

今季のヴィニシウスとロドリゴ。数字で振り返るブラジル人コンビの現在の立ち位置。

今季一定の活躍で34度目のリーガ制覇を手にしたチームに貢献してきたヴィニシウスロドリゴ

若くしてマドリーに加入したブラジル人アタッカーというとこで、マドリディスタの期待を背負っており比べられることも多い二人。

今回は2019-2020シーズンのヴィニシウスとロドリゴをデータと共に振り返ります。

序列の変化

今季スタメン固定がなくシーズン通して序列の変化も見られました。ヴィニシウスとロドリゴも例外ではなく、浮き沈みのあった序列や起用機会の推移について振り返ります。

今シーズン全試合の出場記録がこちら。

表は横スクロール可能。

○:先発出場、△:途中出場、G:ゴール、A:アシスト

全選手の出場記録はこちら>>

起用機会をより視覚的に分かるようにしたものが以下。

月毎のプレー時間のグラフ。(シーズン中断で試合のなかった4、5月は省いています。)

縦軸:プレー可能時間に対する実際にプレーした時間の割合
横軸:月

表とグラフを見ると、大方ヴィニシウスとロドリゴの出場機会が反比例していることがわかります。

基本ベンゼマが不動のエースであり、4-3-3だと前線残り2枚、4-3-1-2だと残り1枚をアザールイスコアセンシオらと争うことになるため、ブラジル人コンビが争う枠は狭い。

2人がスタメンで並び立った試合はわずか3試合と、主戦場のサイドが違うとはいえ、どちらかがスタメンを掴むとどちらかが厳しい立場になるのは現状の序列では必然の結果かもしれません。

時系列順に追って振り返ると、昨シーズン1年目ながら不調なチームを牽引した実績があった分、開幕直後の8月~9月はヴィニシウスが出場機会を得ていました。

しかしデビュー戦で電光石火弾、CLガラタサライ戦でハットトリックと10月~12月はロドリゴが急激にブレイク。

シーズンは折り返し、2月~3月はヴィニシウスがポジションを取り戻しCLシティ戦1stレグやクラシコで目覚ましい活躍を披露。このころロドリゴはカスティージャの試合に呼ばれることも。

そしてシーズン中断から明けた6月、出場機会は大体均等なものの、リーガ再開初戦や優勝がかかった第37節ビジャレアル戦、CLシティ戦2ndレグなど大一番ではロドリゴが使われています。

シティ戦敗北を受け、ヴィニシウスを起用しなかったことにメディアが突っ込んでいたことは記憶に新しいところ。裏を返せばそれだけ周囲がヴィニシウスの打開力に期待を持っているということでしょう。

わずか1シーズンの間にざっくり3回の序列変化があり、シーズン全体を通すと拮抗した関係が見て取れます。

今季のスタッツ

データサイト「FRref.com」を元にした今シーズンの主要なスタッツです。(※数値は統計元によって異なる場合があります。)

ヴィニシウス ロドリゴ
項目 回数 /90min 回数 /90min
試合出場 38 - 26 -
先発 17 - 16 -
途中 21 - 10 -
ゴール 5 0.25 7 0.44
アシスト 3 0.15 3 0.19
出場時間 1828 - 1425 -
シュート 49 2.41 27 1.71
枠内シュート 21 1.03 16 1.01
シュート枠内率 43% - 59% -
パス成功 491 24.2 549 34.7
パス成功率 78% - 84% -
ドリブル 59 2.90 36 2.27
ドリブル成功率 49% - 53% -
被ファール 36 1.77 24 1.52
タックル 33 1.62 12 0.76
プレス 343 16.9 261 16.5
インターセプト 9 0.44 14 0.88
ファール 28 1.38 10 0.63

両者を比較したうえで特筆すべき点を挙げていきます。

まずはシュートとゴールに関するスタッツ。

ゴール数はヴィニシウスが90分当たり0.25に対しロドリゴは0.44を記録。ロドリゴはチーム内でベンゼマラモスに次ぐ得点数となっており、エースストライカー以外のFW陣が物足りない中、得点の面で健闘しています。

個人的に少し意外だと感じたのはシュート数においてヴィニシウスのほうが約1.5倍ほど多くなっているということ。一方でシュートの枠内率はロドリゴが1.4倍近く高くなっています。

確かにヴィニシウスは左サイドからの驚異的な突破力でエリア内に侵入し決定的なチャンスを生み出すも、シュートが明後日の方向へ飛んでしまう場面が時たま見られます。だからこそリーグ終盤のマジョルカ戦で決めた冷静なループは成長を感じた一撃でもありました。

ですがシーズン通して少ないシュート数で結果的に多くゴールを決めているという面において、やはりフィニッシュの局面ではロドリゴがリードしていると言えるでしょう。

そして次にドリブルとパスに関して。

ヴィニシウスの最大の武器は言うまでもなく突破力の高いドリブルで、参照元の「FRref.com」においてはヴィニシウスのドリブル成功数59回を超えるのはアザールの60回のみ。

回数的に少なくても、今季不調のアザールに比べて1対1の局面を積極的に仕掛け決定的なチャンスをより多く生み出していた印象はあります。

ロドリゴもチーム内でドリブルは多いほうですが、ヴィニシウスと比べるとベンゼマや同サイドのカルバハルとのパス交換などの連携により崩す傾向があり、パス数のスタッツにも表れています。

 

そして数値に大きな差が表れたのが守備面。

タックル数においてはヴィニシウスロドリゴの倍以上の値を記録しています。また昨シーズン、ヴィニシウス自身の1年目からも2倍近くのタックル数となっており、守備意識が向上している傾向が見られますね。

崩しの切り札になれることももちろんですが、守備でもサボらず走り回れるというのも大きな強みです。

現在の立ち位置と展望

現在の立ち位置としては、ヴィニシウスもロドリゴも混沌としたスタメン争いの中にいるのは間違いないです。

個人的にはヴィニシウスのほうが不運でもあり若干厳しい立場に立っていると考えています。

前述したように終盤にロドリゴが出場機会を増やしています。もちろんプレー自体が良いからなのですが、ポジション争いをする相手、そして左右両サイド遜色なくプレーできるところも出場機会を得ている要因として挙げられます。

基本的にウイングのファーストチョイスを争うであろう選手は左のアザールヴィニシウス、右のアセンシオロドリゴ

今季シーズン再開後アザールとアセンシオが負傷離脱から戻り、ヴィニシウスはアザール復帰の煽りを食ってしまいました。得意なポジションが重なる二人は基本ローテーションの関係です。(第31節マジョルカ戦のみアザールトップ下でスタメン共存)

今季ヴィニシウスのパフォーマンスのほうが優れていると感じているマドリディスタは多いでしょうが、おそらくジダンの選択では復活を目指すアザールのファーストチョイスが当面続くと予想されます。もちろんアザールが復調できるのがチームとしてベストですが、いずれにせよヴィニシウスには不運さもありながら厳しい状況。

対してロドリゴはアセンシオ復帰後も対等な関係で出場機会を得ており、アセンシオとは試合によって左右入れ替わってプレー。今シーズン右WGで21試合、左WGでも5試合こなしており、アザール、ヴィニシウス、アセンシオいずれの選手とも同時スタメン起用されています。

 

アザール次第のヴィニシウスと、現状アセンシオと対等な関係で左右で共存可能なロドリゴ。この構図が今季ラストマッチとなったCLシティ戦2ndレグに表れているのでしょう。

もちろんヴィニシウスが実力でジダンの判断を変えさせ、アザールからスタメンを奪う可能性も十分考えられます。

来季ヴィニシウス3年目、ロドリゴ2年目、今季よりもさらにチームの中心となるパフォーマンスを披露することができるのか注目です!

 

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